魔法少女リリカルなのは二次創作小説「高町家のアフターレッスン」(二十八)
「フェイトちゃん、もしかしたら、この人は本物?」「本物って、どれの?」宅配業者なのか。臨時の教導官なのか、はたまた正真正銘の極悪強盗犯なのか。腕組みして、うーん、唸っているなのはとフェイト。その隙をついて、芋虫状態で床に額づいていたはずの男はたちあがっていた。「君たち、油断したね。このお嬢さんがどうなってもいいのかい」ふたりが考え迷っているわずか数秒は、男の腕を自由にし、さらにギンガを人質にとる余裕まで与えてしまったようだった。ギンガを後ろから捕まえている男は、隠し持っていたカッターナイフの刃を、彼女の白い首筋に突きつけていた。なのはとフェイトは、それでも動じない。フェイトのバインドを解いたのだから、魔道師の端くれといえるだろう。だとしたら、今晩やってくるべき教導官さまなのか。「やっぱ、ホンモノかなぁ」「...魔法少女リリカルなのは二次創作小説「高町家のアフターレッスン」(二十八)